維新・増山誠兵庫県議が離党届 立花孝志氏への情報提供問題で

2025/02/23 13:36 

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 兵庫県の斎藤元彦知事らの疑惑に関する情報を、日本維新の会に所属する兵庫県議らが、政治団体「NHKから国民を守る党」の立花孝志党首に提供した問題で、関与した増山誠(46)と岸口実(60)、白井孝明(41)の3県議が23日、神戸市で記者会見に臨んだ。増山氏は離党届を提出したことを明らかにした。

 増山氏は「本日、離党届を提出した。まだ受理されたかはわからない。党に多大な迷惑をかけた」と述べた。岸口氏は「党の処分の判断を待つ」とした。

 増山氏は、2024年10月25日にあった県議会調査特別委員会(百条委)の録音データを、同31日に立花氏へLINE(ライン)で提供した。録音は、片山安孝元副知事を証人尋問した際のやりとりが記録されているとみられる。この日の百条委は、斎藤氏の失職に伴う知事選(11月17日)への影響を避けるため、非公開で実施されていた。

 増山氏は19日夜、インターネット番組で事実を明らかにして「ルール違反だった」と謝罪。「県民に広く伝えることが大事だと思った」と釈明した。

 岸口氏は、知事選告示翌日の11月1日、民間人とともに立花氏と面会し、真偽不明の文書を手渡す場に立ち会った。この文書は、百条委の委員だった竹内英明元県議(25年1月に死亡)を「黒幕」と名指しする内容だった。

 これを根拠に、立花氏がSNS(ネット交流サービス)などで発信し、竹内氏らが中傷される一因となった。

 白井氏は21日、立花氏への情報提供を目的に24年11月1日から計3回、電話で連絡したことを明らかにした。白井氏は「(立花氏の)情報源になったという認識はない」と述べた。

 情報提供の発覚を受けて、維新の吉村洋文代表が、岩谷良平幹事長に調査を指示していた。岩谷氏は23日夜、党としての調査結果を公表する予定。県組織・兵庫維新の会が処分を検討する。【東久保逸夫、大野航太郎、柴山雄太】

毎日新聞

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