維新・増山兵庫県議、非公開の百条委を自ら録音 立花氏に情報提供

2025/02/23 14:26 

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 兵庫県の斎藤元彦知事らの疑惑に関する情報を、日本維新の会に所属する兵庫県議らが、政治団体「NHKから国民を守る党」の立花孝志党首に提供した問題で、関与した増山誠(46)と岸口実(60)、白井孝明(41)の3県議が23日、神戸市で記者会見に臨んだ。増山氏は、立花氏に提供した録音データについて、非公開とされていた県議会調査特別委員会(百条委)を自ら録音したものだったことを明らかにした。

 報道陣から「スマートフォンで録音したのか」と問われた増山氏は「(委員会室の)自分の机の上で。規則違反との認識はあった。初めから立花氏に渡すため(に録音したの)ではない」と話した。

 増山氏は、2024年10月25日にあった百条委の録音データを、同31日に立花氏へLINE(ライン)で提供した。データは、片山安孝元副知事の証人尋問でのやり取りが記録されていた。この日の百条委は、斎藤氏の失職に伴う知事選(11月17日)への影響を避けるため、非公開で実施されていた。

 増山氏は19日夜、インターネット番組で事実を明らかにして「ルール違反だった」と謝罪。「県民に広く伝えることが大事だと思った」と釈明した。

 岸口氏は、知事選告示翌日の11月1日、民間人とともに立花氏と面会し、真偽不明の文書を手渡す場に立ち会った。この文書は、百条委の委員だった竹内英明元県議(25年1月に死亡)を「黒幕」と名指しする内容だった。

 これを根拠に、立花氏がSNS(ネット交流サービス)などで発信し、竹内氏らが中傷される一因となった。

 白井氏は21日、立花氏への情報提供を目的に24年11月1日から計3回、電話で連絡したことを明らかにした。白井氏は「(立花氏の)情報源になったという認識はない」と述べた。

 情報提供の発覚を受けて、維新の吉村洋文代表が、岩谷良平幹事長に調査を指示していた。岩谷氏は23日夜、党としての調査結果を公表する予定。県組織・兵庫維新の会が処分を検討する。【東久保逸夫、大野航太郎、柴山雄太】

毎日新聞

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