学術会議法 参院本会議で可決、成立 国の機関から特殊法人に

2025/06/11 12:26 

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 日本学術会議を現行の「国の特別機関」から特殊法人に移行させる新たな日本学術会議法が11日、参院本会議で自民、公明両党や日本維新の会などの賛成多数で可決、成立した。学術会議は政府からの独立性に懸念があるとして法案の修正を求めていたが、政府・与党は応じなかった。新法人は2026年10月に発足する。

 組織見直しの議論は20年に菅義偉首相(当時)が新会員の候補者6人を任命拒否したことが発端となって始まった。法人化に伴い首相による任命はなくなるが、新たに首相が任命する監事や評価委員会を設け、活動をチェックする。

 会員選考に関しても外部有識者が意見を述べるようになるほか、新法人の発足時は首相が指定した有識者らが選んだ委員が候補者を選ぶことになる。年間約10億円程度だった予算は、引き続き「必要と認める金額を補助する」としている。

 法案は10日の参院内閣委員会で、自民、公明、維新の3党の賛成多数で可決。立憲民主、国民民主、共産、れいわ新選組の4党は反対していた。立憲は独立性を明記し、首相が間接的に関与する規定を削除した修正案を提出したが、否決されていた。【信田真由美】

毎日新聞

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