都議選情勢 自民第1会派か 都民フ、議席減の可能性 参政初議席も

2025/06/16 11:30 

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 22日投開票の東京都議選について、毎日新聞は14、15日、都内の有権者を対象にインターネット調査を実施し、取材内容を加味して情勢を探った。定数127に対し、自民党は公認候補だけで21議席、当選後の会派入りが確実な自民系無所属も含むと24議席を得られる見込みがあり、過去最低となった2017年選の23議席を上回る公算が大きい。最大で計40議席を超える可能性もあり、第1会派維持をうかがう。

 自民は会派政治資金パーティーを巡る裏金事件が立件され、立候補者のうち17人の支部で政治資金収支報告書への不記載が判明した。そのうち会派幹事長経験者6人は非公認となり自民系無所属として立候補。現時点で苦戦しているのは非公認の1人で、残り16人は当落線上にいる候補も含めて当選する余地がある。複数人区で非公認も含めて擁立を絞り込んだことが奏功しているとみられる。

 調査は毎日新聞とTBSテレビが共同で実施し、3万4305人から有効回答を得た。ただ全体の6割以上、無党派層に限れば8割以上が投票態度を明らかにしておらず、情勢は変わる可能性がある。

 小池百合子都知事が特別顧問を務める地域政党「都民ファーストの会」は第1会派奪還をにらむが、当落線上の候補者が多く議席減の可能性もある。一部の選挙区で、関係が近い国民民主党と支持を奪い合っている傾向が見える。

 現有議席から擁立を1減とした公明党は、一部で議席を落とす可能性があるが、9回連続となる全員当選も視野に入る。

 初議席を獲得するか注目される国民民主は、当落線上や苦戦している候補者が多い。参院選候補者の公認や見送りを巡る混乱が影響している可能性がある。

 都民フと自公に国民民主も加えた4党派で過半数を維持する可能性が見込まれる。

 共産党と立憲民主党は小池氏に対抗して定数3以下の選挙区で候補者をすみわけたところ、共産は横ばいか議席減の見通し。立憲は議席増の可能性がある。

 参政党は初議席に手が届く勢いとみられる。【柳澤一男、加藤昌平】

毎日新聞

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