石破首相、戦後80年の首相見解に改めて意欲 非核三原則は堅持

2025/08/06 14:41 

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 石破茂首相は6日、広島市で記者会見し、戦後80年の節目に合わせた首相見解の表明について「どうすれば戦争が起こらないのかということを、50年談話、60年談話、70年談話を踏まえたうえで、私として考えてまいりたい」と述べ、改めて意欲を示した。形式や表明時期については「よく考えたい」と述べた。

 政府は15日の終戦の日には首相見解を出さず、別の機会に表明することも視野に検討を進めている。首相は会見で「歴史認識は貴重な積み重ねがある。今必要なのは、二度と戦争を起こさない仕組みだ。そういうものについて(過去の)談話を踏まえたうえで考えてみたい」とも語った。

 非核三原則については「政府として政策上の方針として堅持しており、これを見直すような考え方はない」と強調。米国の核兵器を日本で運用する「核共有」については非核三原則を踏まえ、「私どもとして核兵器を持つつもりは全くない」と述べた。

 米国が核と通常戦力、ミサイル防衛などで日本を防衛する「拡大抑止」については「信頼性を強化していく方策について不断の検討が必要だ」と指摘。「核兵器のない世界という目標に向かって努力していくことと矛盾しない」との認識を示した。

 太平洋戦争の空襲などで被害に遭った人たちへの国家補償については「超党派の国会議員連盟で議論がされている。引き続きその動向も着目しながら対応していきたい」と述べ、議連の議論を見守る考えを示した。【野間口陽】

毎日新聞

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