木原稔官房長官は１日の記者会見で、米国の生成ＡＩ（人工知能）事業者が記事を無断で使用しているとして、日本の報道機関が相次いで提訴や抗議をしていることに関連し、一般論とした上で「イノベーション（技術革新）の促進とリスクへの対応を同時に進めることが重要であると認識している」と述べた。

　また、「昨今のＡＩを巡る技術革新は生産性の向上や労働力不足の解消などメリットをもたらす一方で、偽情報の拡散や犯罪の巧妙化などさまざまなリスクも存在している」と指摘。「知的財産権の保護とイノベーションの促進について、両立を図りたい」とも語った。

　政府が年内に策定するとしているＡＩ基本計画にも触れ、「適切な財産の保護と活用につながる透明性の確保などを盛り込むべく、検討を行っている」とした。【畠山嵩】