9人立候補の伊東市長選、行政課題は山積 調査から見る市民の要望は

2025/12/08 09:33 

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 前市長の失職に伴い7日告示された静岡県伊東市長選は、過去最多の9人が立候補する混戦となった。

 立候補を届け出たのは、新人でペンション経営の利岡正基氏(52)▽新人で運動トレーナーの石島明美氏(58)▽元市長の小野達也氏(62)=自民党推薦▽新人でNPO法人代表の岩渕完二氏(73)▽新人で会社役員の黒坪則之氏(64)▽新人で元市議の杉本憲也氏(43)=国民民主党推薦▽前市長の田久保真紀氏(55)▽新人で元会社員の大野恭弘氏(58)▽新人で漫画家の鈴木奈々子氏(52)。諸派の鈴木氏以外は無所属で出馬した。

 田久保氏の学歴詐称疑惑から始まった市長選に、候補者は「市政の正常化」だけでなく、物価高対策や交通網や医療の充実など伊東の課題を訴え支持を呼びかけている。

 伊東市は11月に市民満足度調査の結果を発表している。8、9月に実施したもので、市の取り組みで満足度が低いのは順に、「バス・鉄道などの公共交通対策の充実」(25・8%)▽「市民の声をうかがう機会の充実」(34・6%)▽「商工業の振興」(38・2%)。伊東市の課題が浮かび上がる。

 市が市政運営に反映させるためのもので18歳以上の市民2000人を対象に調査。651人から回答を得た。

 市の取り組みで満足度1位は「安全でおいしい水の安定供給」(86・6%)が挙がる。しかし41項目中32項目で前年の満足度を下回った。

 住みやすさについては「住みよい」など肯定的な意見が66・3%だが前年比3・2ポイント減。住みにくいとする理由は1位が「買い物など日常生活が不便」で57%(同4・8ポイント増)、2位が「働く場所がない」の50・0%(同2・2ポイント増)と続く。【若井耕司】

毎日新聞

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