衆院選投票所でイベント「かち合い」も 「解散が急すぎる」選管不満

2026/01/20 10:26 

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 高市早苗首相が衆院解散を正式に表明し、衆院選の日程が固まった。投開票は2月8日で、その事務を担う各地の選挙管理委員会にとっては今後の準備期間が3週間もない。「超短期決戦」に選管も異例の対応を迫られている。

 ◇選管「強引だが…」

 東京都世田谷区の選管は投票所について、前回衆院選と同数の114カ所を確保した。そのうち1カ所は、前回から会場を変更した。予定していた小学校がマラソン大会のゴール地点となっており、別の中学校にする。

 担当者は「投票所を簡単には変えたくないのが正直なところだが、『選挙だからどいて』とは言えない」と話した。

 さらに、選管自身も「強引」と認めるのが、工事中の施設を投票所とすることだ。投票所のうち、計3カ所の区民センターや集会所、地区会館は改修工事のため休館中。なかには工事が終わっている施設もあるものの、休館は続いている。

 こういうケースでは本来、代替施設を探すというが、今回はその時間がないため工事中でも投票所として使わざるを得ないそうだ。

 選管は「工事をしているのは外壁や内装であるため、投票の動線に影響はない。担当部署と協議して安全に配慮しつつ、使わせてもらうことになった。投票日に安全対策で警備員を置くかどうかは検討中」としている。

 ◇「いくらなんでも急すぎる」

 東京都墨田区選管も前回衆院選と同数の35カ所の投票所を確保したものの、そのうち小学校2カ所と中学校2カ所が別のイベントとかち合った。

 イベントには、中学校の新入生の制服を採寸するものもあったが、事情を説明して採寸を別の日に変更してもらったという。

 区選管の担当者は「投票所とするには一定の規模の広さが必要なうえ、2階以上に上がる場合はエレベーターがないといけない。区内には代替の投票所にできる施設が他になく、学校に協力してもらった」と明かす。

 前回衆院選も当時の石破茂首相が就任直後に解散し、選管は急な対応を迫られた。首相の「専権事項」として行われる解散に選管が振り回されるのはつきものではあるが、東日本のある選管の担当者は不満を隠さない。

 「いくらなんでも、今回の解散は急すぎる。高市首相が『解散を考えている暇はない』と言っていたので、どこの自治体も準備ができておらず、対応が難しくなっているのではないか」【宮城裕也】

毎日新聞

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