タレントを引退した中居正広さん（５２）と女性のトラブルに社員が関与したと週刊誌に報じられたフジテレビは２７日、東京都港区の本社でオープン形式の記者会見を開いた。フジテレビ社会部記者も質問に臨み、「港（浩一）社長が女性の気持ちとかプライベートの領域というようなものを盾にして、情報を隠蔽（いんぺい）しているのではないか」と追及。これに対し、港社長は「守りたいとか、隠したいという気持ちはありませんでした」などと述べた。決められた２問を超えて質問しようとすると、司会に遮られた。主な一問一答は以下の通り。【デジタル報道グループ】

　――フジテレビ社会部です。日ごろ、たくさんの企業や個人の不正、疑惑について厳しく追及させていただいておりますので、本当にこういうことになって申し訳ないと思っております。少しでも事実関係の解明に役立てばということで、質問させていただきます。

　先ほどから皆さんが一番知りたいと思っていらっしゃるのは、やはり港社長が女性の気持ちとかプライベートの領域というようなものを盾にして、情報を隠蔽しているのではないかということに尽きると思います。

　社のコンプライアンス委員会トップの遠藤（龍之介フジテレビ）副会長が、昨年１２月に週刊誌に直撃されたときにそのことを知りましたということを聞いたときに、私は本当に社員としてがくぜんとしました。

　公表するしないはいろいろな判断があったと思うのですが、少なくともコンプライアンスのトップに話を共有していなかったということについては、非常に不可解だと思うのですが、遠藤副会長、どうお考えになりますでしょうか。

　◆（遠藤氏）私が知らなかった理由については、社長の港が述べている通りだと思いますが、それであっても、やはり共有すべき問題だったと思います。

　女性のメンタルを考えながら、この人に知らせる、この人に伝える。その整理も述べながらですね、広げていくということは、簡単ではございませんが可能であったと思います。非常にそういうことを思います。

　――港社長におうかがいしたいのは、身近にいる上役の遠藤副会長にも上げられなかったことの裏にですね、何か隠したいこととか守りたいものとか。（中居さんと女性のトラブルに関与したと週刊誌に報じられた）編成幹部というのは非常に、港社長とも懇意にしていたと聞いております。

　示談が済めば、そのままなきものにしてしまいたいというものがなかったのか、ということをおうかがいしたいと思います。

　◆（港氏）守りたいとか、隠したいという気持ちはありませんでした。そして、Ａ（編成幹部）が関与しているのではないかという可能性を知ったのは、昨年の夏以降ですから、そういう要素が入る余地はありませんでした。

　そして、女性の心身の状態を最優先で考えなきゃいけないタイミングというのも本当にありました。そういう中で、（中居さんの）番組の終了に時間がかかってしまったということはとても反省しています。人権に関する意識が不足していたと思いますし、結果的に社内でガバナンスが利かなかった。

　――会社のガバナンスも……。

　◆（司会）一応、２問（まで）ですので。