「父の命奪った被告、許せぬ」 知床観光船訴訟、遺族が意見陳述
北海道・知床半島沖で2022年4月に起きた観光船「KAZU Ⅰ(カズワン)」の沈没事故で、乗客14人の遺族ら29人が運航会社と桂田精一社長(61)に計約15億円の損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が13日、札幌地裁で開かれ、父親が行方不明になった男性は「船の運航者が守るべき規則を破り、軽率な判断で父の命を奪った桂田被告を許すことができない」と意見陳述した。法廷に姿を見せた桂田社長は目の前の机に視線を落とし、静かな様子で耳を傾けた。
「13年前に他界した母の分まで孫に愛情を注ぎ、世話をしてくれる優しい父でした」。そう語り出した男性は「なぜ父がこんな目に遭わないといけないのか。神も仏もいないのかと、心がかき乱されました」と、事故直後に音信不通になった家族への思いを振り返った。
男性は今も見つかっていない父親について「棺おけのない、写真だけの葬儀をした時の怒りと悲しみは言葉に表せない」と話し、桂田社長に対しては「天候が悪くなると分かっていながら自分の利益に走り、軽率な出航判断で父の命を奪った」と強く糾弾した。
法廷では原告らのすすり泣く声が響いた。
13日は、原告の乗客家族11人が意見陳述する予定。
事故を巡っては、桂田社長は業務上過失致死罪で起訴され、刑事責任も問われている。【伊藤遥、後藤佳怜】
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