「こども若者シェルター」親の同意なく入居可 ガイドライン案大筋了承

2025/03/14 16:11 

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 東京・歌舞伎町の「トー横」などに集まる家庭に居場所のない10~20代が安全に宿泊できる「こども若者シェルター」について、こども家庭庁の有識者会議は14日、親の事前同意なしで入居が可能などとする運営ガイドライン案を大筋で了承した。

 ガイドライン案は、未成年のシェルター利用に関し、事前に保護者の同意を得ることが難しい場合は同意なしでの入居を可能とした。その上で、法的トラブルを防止する観点から、保護者への連絡は、子どもの意向を尊重しながら、可能な限り速やかに行うことが必要と記載。虐待の疑いがあるにもかかわらず親が子どもの引き渡しを求める場合には、児童相談所の一時保護委託を活用する方針も示した。

 シェルターはこれまで、虐待などで家庭に居場所がないにもかかわらず、一時保護施設への入所を希望しなかったり、年齢などから一時保護対象とならなかったりする子ども・若者向けに民間団体が運営してきた。一方、こうした子どもたちが「トー横」などの繁華街に集まり、犯罪に巻き込まれるケースが相次いで報道されたことから、こども家庭庁は2024年度にシェルター事業を創設し、運営ガイドラインの策定を進めていた。【塩田彩】

毎日新聞

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