<探訪珍スポット>その瞬間だけ「サングラス大仏」 SNSで一躍「映えスポット」に
踏切の向こうに、にょきっと顔を出す。
柔和なその目と、踏切の黒い警報灯とが重なった瞬間、なんともイカした「サングラス大仏」になる。
愛知県江南市の中心部。地元では「布袋の大仏」と親しまれてきた。
◇奈良の国宝よりビッグ
サングラスをかけているように見えるその姿が交流サイト(SNS)に投稿されると、「映えスポット」として一躍注目を集めるようになった。
踏切から歩くこと数分。住宅街のど真ん中にその大仏は姿を現す。
コンクリート製で高さは18メートル。近くに設置された看板によると、「奈良の大仏」として知られ、国宝に指定されている東大寺の盧舎那仏坐像(るしゃなぶつざぞう)よりも2メートルほど大きいという。近くで見ると、堂々と鎮座する姿に圧倒される。
◇キーホルダーも
でも、なぜこんな場所に大仏が?
市観光協会によると、布袋の大仏は1949年に地元出身で、しんきゅう師だった前田秀信氏(故人)が人々を病気の苦難から救おうと私財を投じ、54年に完成させた。
正式名称は「御嶽薬師尊」。
現在は前田氏の親族が管理し、個人が所有する仏像としては国内最大級とされる。
SNSをきっかけに人気に火が付き、市のPRポスターにも採用された。2024年には市制70周年記念グッズの一つとしてサングラス姿の大仏のキーホルダーも販売された。売れ行きは好調だったという。
◇「防犯」でライトアップ
街の名物として地元を盛り上げるだけでなく、防犯にも一役買う。
毎年春と秋の安全運動の期間中、地元の警察が大仏をライトアップする。
管内の犯罪情勢によって色が変わる。
特殊詐欺や空き巣などが発生した場合には赤色、それ以外は青色。ライトアップして注意を呼び掛けている。
市企画部の吉井陽一主査は「公共物ではないのですが……」と少し遠慮しながらも、「これからもイベントなどを企画していきたい」と意気込む。
名鉄犬山線の電車が通過すると、二つの警報灯が交互に赤く点滅。サングラスの奥からウインクしているようにも見える。
紫外線が強くなる季節。温顔の大仏はサングラスをかけて地域を見守り続ける。【真貝恒平】
◇アクセス
愛知県江南市木賀町大門132。名鉄犬山線・布袋駅から徒歩約12分。名鉄バス江南・病院線「布袋五明」停留所で下車、徒歩約2分。
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