日本空港ビル社長ら辞任 自民元幹事長の長男側に利益供与疑惑で

2025/05/09 12:30 

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 羽田空港ターミナルビルを運営する東証プライム上場の「日本空港ビルデング」(東京)は9日、同日付で横田信秋社長(73)、鷹城勲会長(81)が辞任したと発表した。子会社による古賀誠・自民党元幹事長(84)の長男が代表を務めるコンサルティング会社に対する利益供与疑惑での引責とみられる。

 日本空港ビルによると、9日付で、横田、鷹城の両氏から辞任の申し出があり、受理したという。同社は9日午後に記者会見を開き、内部調査の結果を公表する見通し。

 関係者によると、日本空港ビルの100%子会社「ビッグウイング」は、空港内のコイン式マッサージチェアの事業を古賀元幹事長の長男が代表のコンサル会社「アネスト」(東京)に業務委託し、2016年までの5年間で計約1億円の委託費を支払っていた。

 しかし、実際の業務は健康機器販売会社(埼玉)が担っており、東京国税局は「コンサル会社に業務実態はない」と判断。委託費約1億円は所得隠しに当たると指摘した。ビッグ社はその後も取引形態を変えて20年までアネストへの支払いを続け、総額約2億円を利益供与した疑いが持たれている。【北村秀徳】

毎日新聞

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