差別と貧困を生き抜き ウトロと川崎、在日コリアンが交流
差別や貧困に直面しながらも、日本社会で生き抜いてきた在日コリアンの高齢女性たち。地域を超えて交流し、幸せな時間をかみしめた。
在日コリアンの集住地域である京都府宇治市のウトロ地区の女性たちが21日、川崎市川崎区桜本を訪ねた。2023年に桜本からウトロを訪問しており、今回が2回目の交流となった。
両地区は、在日コリアンを標的としたヘイトクライムが繰り返されてきた。
ウトロでは21年、当時22歳の男が「在日コリアンに恐怖を与える狙い」で建物に放火する事件が発生。桜本は繰り返しヘイトデモに狙われ、地域の多文化共生推進施設「川崎市ふれあい館」に在日コリアンの殺害をほのめかすハガキが送りつけられるなどしてきた。
交流では、両地区の女性たちがこれまでの歩みを語る場面があった。
桜本の石日分=ソク・イルブン=さん(94)は夫に先立たれ、生きるために86歳まで働いてきた。それから、桜本の在日コリアン高齢者サークル「トラヂの会」と出合ったという。
そこで同世代の同胞たちと朝鮮民謡を歌って踊ったこと、ヘイトスピーチを止めるため市議会に条例制定を求めて実現したこと、地域の小学校でキムチ作りを教えていることを振り返った。「94歳の今を心から幸せだと思っています」
ウトロの金真木子=キム・チルモッチャ=さん(84)は、石さんの話を自分に重ねて聞いたという。
妹の世話や仕事で、ほとんど学校に通えなかった。経済的にも苦労をしてきた。「自分と同じような境遇で、知り合ったばかりなのに親しみを感じます。今日の出会いは宝物」と顔をほころばせた。
その後、ハルモニ(おばあさん)たちはプンムルノリ(朝鮮伝統芸能)や朝鮮民謡を披露。共に踊って、次の再会を誓い合った。【後藤由耶】
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