山梨・同僚女性殺害 被告、起訴内容認める 甲府地裁初公判

2025/06/03 15:36 

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 同僚の女性(当時40歳)を殺害し、遺体を山梨県内の河川敷に投げ捨てたとして、殺人と死体遺棄などの罪に問われた甲府市の元団体職員、小棹将太被告(36)の裁判員裁判の初公判が3日、甲府地裁(西野牧子裁判長)であった。小棹被告は起訴内容を認めた。

 検察側は冒頭陳述で、小棹被告が女性に好意を抱き、2022年5月から24年4月にかけて、スマートフォンなどで女性のスカート内などを38回盗撮したほか、複数回にわたって女性を食事やホテルに誘い続けたと指摘。同月下旬、女性が上司に相談し、事件は上司が小棹被告に事情を聴いた直後に発生していたとしている。

 検察側は「(小棹被告は)女性との関係が元に戻らないのであれば、自分の生活を守るため殺害するしかないと考えた」と主張。また、小棹被告が殺害後に女性の着衣を燃やすなどして証拠隠滅を図ったとしている。

 一方、弁護側は「(小棹被告は)女性に真剣に好意を抱いていた」とし、殺害についても「女性に謝罪の意思があった。(事件当日)女性に話しかけたところ、警察に通報されそうになり、防ごうとして命を奪ってしまった。突発的な事件に近く、計画的ではない」と主張した。

 起訴状などによると、小棹被告は24年4月30日午後8時半ごろ、甲府市内の駐車場で、女性の首を両手で絞めて殺害。遺体を寝袋に入れ、車で山梨県身延町の河川敷に遺棄したとしている。【杉本修作】

毎日新聞

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