けがなく、楽しい祇園祭に 「お千度の儀」長刀鉾の稚児が笑顔

2025/07/02 10:45 

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 日本三大祭りの一つ、祇園祭が1日、始まった。京都市東山区の八坂神社では「お千度の儀」があり、長刀鉾(なぎなたほこ)の稚児が祭りの無事を祈った。

 本殿の周囲を時計回りに3回歩くと1000回参拝したとみなされる神事。1カ月続く祇園祭の皮切りで、古都に夏の到来を告げる。

 快晴となったこの日は午前10時ごろ、白塗りの化粧をした稚児の同志社小3年、久保堅斗さん(8)=右京区=が、補佐役の禿(かむろ)で双子の岡山登吾さん(10)と晴汰さん(10)=いずれも左京区、ノートルダム学院小4年=や長刀鉾保存会の役員らと南楼門に登場。本殿に昇り、神職からおはらいを受けた。その後、赤い傘を差し掛けられながら、ゆっくりと本殿を3周した。

 神事が終わると、久保さんは「暑かったけど、歩くのが楽しかった。けがなく、楽しい祇園祭にしたい」と笑顔。禿の登吾さんは「本番(山鉾巡行)も楽しみたい」、晴汰さんは「熱中症にならなかったらいいな」と話した。長刀鉾保存会の井上俊郎代表理事は「事故なく無事に巡行が終わることを願っています」と述べた。

 他の一部の山鉾町でも神事始めの「吉符入(きっぷいり)」があり、京都市中心部は祭りの熱気に包まれた。【大東祐紀】

毎日新聞

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