天皇陛下がガンダン寺を訪問 仮面舞踊「ツァム」や観音像を見学

2025/07/10 19:07 

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 モンゴル滞在中の天皇陛下は10日午後、ウランバートルにあるモンゴル仏教の寺「ガンダン寺」を訪問された。

 国内で広く仏教が信仰されており、ガンダン寺は信仰の拠点。

 ジャブザンドルジ僧院長から「世界の平和を願い、宗教観の相互理解の活動もしている」と説明を受けた陛下は「重要で大事なことですね」と応じたという。

 仏教は社会主義時代に弾圧を受け、ガンダン寺の観音像も破壊された。

 1990年代に入り、多くの家庭からの寄付で再建された。高さは約26メートルで観音堂の中にある。

 陛下は観音堂の中で一礼。僧院長からモンゴルの人々の自由の象徴であると聞き、「特別な存在ですね」と話した。

 境内では「ツァム」という伝統的な仮面舞踊を見学。

 出発の際は10歳の少年僧ゴンガーガルマーさんから花束を受け取った。「大きくなったら日本に来てください」と声をかけられたという。

 午前には、ウランバートル市街地にある新モンゴル学園を訪問した。

 制服や部活、小中高一貫など日本式の教育を取り入れた学校で、日本語を学ぶ高校生の授業を見学。生徒たちは将来の夢を日本語で披露した。

 キノコ学者を目指す女子生徒は、日本に75歳の「キノコ友達」がいることなどを熱弁。

 陛下は「キノコの区別は難しいですよね」「きれいなキノコもありますか」などと尋ねて盛り上がっていた。【ウランバートル山田奈緒】

毎日新聞

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