陸自佐賀駐屯地で開設記念式典 中谷防衛相がオスプレイ体験搭乗

2025/09/07 19:44 

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 陸上自衛隊の輸送機V22オスプレイの配備先として7月に開設された佐賀駐屯地(佐賀市)で7日、開設記念式典が開かれた。中谷元・防衛相は隊員を前に「南西地域の防衛体制の強化は喫緊の課題だ。オスプレイの優れた性能を生かし、迅速な機動展開を可能とする体制が整うことが、南西地域の守りをより堅固にする」と訓示した。

 佐賀県の山口祥義知事は式辞で、2014年に国から県へ配備計画が伝えられてからの国や地元漁協との協議に触れ「安全性を追求し、小さなことでも情報提供するなど説明責任を果たす真摯(しんし)な姿勢が大切だ。これまで積み上げてきたものを更に強固にするために初心を忘れず、一つ一つ丁寧に対応して住民の信頼を得てもらいたい」と求めた。式典後、中谷防衛相は陸自オスプレイに初めて体験搭乗し、機体の安全性を強調した。

 佐賀へのオスプレイ配備は、陸自相浦(あいのうら)駐屯地(長崎県佐世保市)に拠点を置く「水陸機動団」の輸送などを担い、島しょ防衛能力を強化するのが狙い。一方、オスプレイを巡っては米軍機での相次ぐ事故などを背景に、安全性への懸念も根強い。

 防衛省は陸自木更津駐屯地(千葉県木更津市)に暫定配備していたオスプレイ全17機の移駐を、8月12日に完了。佐賀での訓練は配備が始まった7月から順次開始され、配備完了後は相浦をはじめ九州各地の自衛隊施設への飛行を実施するなど本格化している。11日からは日出生台(ひじゅうだい)演習場(大分県玖珠町など)などで始まる日米共同訓練にも配備後、初めて参加する予定だ。【成松秋穂】

毎日新聞

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