生成AIで「ニセ警察官詐欺」 実在の人物装い1244万円被害 三重
被害が後を絶たない特殊詐欺で、最近は警察官を名乗り、捜査の名目で現金などをだまし取る「ニセ警察官詐欺」が急増しているという。今月には三重県内で初めて生成AI(人工知能)を使った手口が発覚するなど、巧妙化していることから、県警では注意を促している。
四日市北署は11日、40代男性会社員が現金1244万円をだまし取られたと発表した。署によると、男性は10月30日、警察官を名乗る男から「あなたの銀行口座が詐欺に使われた」などと電話があり、LINEのビデオ通話をするようになった。男性は男に「あなたに逮捕状が出ている」と言われ、検事を名乗る男の指示で、11月5日までに2回にわたって指定された口座に現金を振り込んだという。不審に思った男性が署に相談し、発覚した。
男性は、警察官だという男の名前を調べたところ、実在する他県の警察の刑事部長と類似していたという。「インターネットで調べた顔と同じでだまされた。本物が話しているみたいだった」と話しているという。署は、写真から生成AIで動画を作成し、ビデオ通話で男性をだましたとみている。
「ニセ警察官詐欺」は「オレオレ詐欺」の一種とされる。警察官をかたる人物が、ビデオ通話などで偽の警察手帳や逮捕状などを見せて信じ込ませ、「逮捕されないためには、口座の金を調べる必要がある」などと言って現金を振り込ませるのが手口だ。
さらに今回は県内では初めて生成AIを活用された。総務省の2024年度情報通信白書によると、生成AIが犯罪に利用されるケースも増えている。実在する人物の顔や声から、本当に話しているかのようなウソの動画を簡単に作成することができるようになったという。23年11月には岸田文雄元首相が性的な発言をしたように見せかける動画がSNSなどで流され、物議を醸した。
県警によると、10月末時点で「ニセ警察官詐欺」は144件、被害額約9億円で、県内で起きた詐欺事件408件の約35%、被害額14億2820万円の約63%を占める。また、昨年に比べて123件、被害額は約5億円、それぞれ増えた。
ほかにも、被害者の携帯電話などに県警の電話番号を偽装表示させて、インターネットで番号を調べてもばれないようにするなど、手口は多様化している。県警生活安全企画課は「画像の内容に関わらず、警察官が捜査情報を漏らすことはないので、慌てず、気を付けてほしい。不安なら一度相談してほしい」としている。【長谷山寧音】
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