「OTC類似薬」の保険適用、難病患者らは維持の方針 与党協議

2025/11/21 18:47 

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 自民党と日本維新の会は21日、社会保障制度改革に向けた実務者協議を国会内で開き、本格的に議論をスタートした。市販薬と効能や成分が似ている「OTC類似薬」の保険適用の見直しでは、難病の患者らを念頭に、配慮が必要な人には、保険適用を維持するとの方向性を確認した。

 OTC類似薬が保険適用外になった場合、患者の負担は増える可能性が高く、患者団体らからは反対の声が上がっている。今後は、保険適用の対象とすべき医薬品の範囲などを中心に検討を進めるという。

 協議は2回目。連立政権合意書に基づき、医療費削減に向けた制度の見直しを議論している。OTC類似薬とともに主要なテーマに位置づけている、株式配当など金融所得を社会保険料に反映する仕組みについては、金融機関が国税局に申告する情報を把握することが必要との認識で一致した。

 協議後、自民側の協議責任者の田村憲久政調会長代行は「OTC類似薬に関してはさまざまな意見が出た。徐々に理解は深まってきている」と述べた。両党は年内までに制度改革に向けた一定の結論を出す方針。【鈴木理之】

毎日新聞

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