ノースサファリ、動物移動計画書提出せず 期限内の建築物撤去は困難

2025/12/01 19:17 

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 札幌市の許可を得ずに市街化調整区域で開設され、9月末に閉園した民間動物園「ノースサファリサッポロ」(南区)を巡り、市は1日、園を運営するサクセス観光に11月末までの提出を求めていた動物の移動計画書が提出されなかったと明らかにした。

 市によると、同社は計画の見通しが立ち次第、順次報告すると回答した。市は26日までに違法建築物の撤去を求めているが、動物の移動は完了しない見込みとなった。

 当初の提出期限は10月末だったが、同社は警察の捜査や報道を受けて計画を見直す時間が必要と主張し、市が期限を再設定していた。同社は11月30日に「移動先企業との調整や動物の年齢、体調を踏まえた上で検討を進めている。現時点ですべての動物の移動予定を確定することは困難」と市に報告した。

 この報告によると、園内に残っている動物は10月末時点で261匹だったが、11月30日時点で哺乳類164頭、鳥類67羽、爬虫(はちゅう)類25匹の計256匹と変化は少なかった。12月はポニーなどの哺乳類5頭、アヒルなどの鳥類8羽、ヘビ1匹の計14匹を移動するという。

 市は今後も状況を確認し、行政指導を続ける。【水戸健一】

毎日新聞

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