小池都知事「どこに偏在があるのか」 税収の地域格差是正策を批判

2025/12/05 16:37 

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 東京都と道府県の税収格差が広がっているとして政府・与党が地方税の偏在是正策の導入を検討していることについて、小池百合子知事は5日、定例記者会見で「偏在というならば、どこに偏在があるのか」と批判した。

 地方法人課税と固定資産税の一部をほかの地方にまわすことを検討しているとの一部報道について問われた小池氏は「地方分権に逆行する極めて不合理なもの」と反論。高校の授業料や給食費の無償化など都の子育て支援施策について「国の責任で実施すべきものを(都が)先駆的に取り組んできて、全国に広がっている」と述べた。

 さらに、地方法人課税で毎年1兆5000億円が既に国に奪われているとした上で「東京を狙い撃ちし、一方的に収奪して他の自治体に分配をするということは、地方税制であるとか、地方自治の根幹を否定するものに他ならない」と断じた。

 また、ふるさと納税については「受益と負担という地方税の原則をゆがめる」とし、「寄付の本来の趣旨とかけ離れた『官製通販』だ」と批判した。【遠藤龍】

毎日新聞

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