震源周辺にひずみ集中 「2、3日続発警戒を」東大地震研・加藤教授

2025/12/09 00:59 

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 8日午後11時15分ごろ、青森県三八上北で震度6強を観測する地震があった。気象庁によると、震源地は青森県東方沖で震源の深さは約50キロ。地震の規模はマグニチュード(M)7・6と推定される。

 青森県太平洋沿岸や岩手県、北海道太平洋沿岸などで津波警報も発表された。岩手県内陸北部などで震度5強も観測されている。

 加藤愛太郎・東京大地震研究所教授(地震学)は「今回の震源を含む北海道沖から三陸沖にかけては、ここ数カ月にわたり複数の地震が起きていた。プレート境界の地震は深さ55キロ程度まででしか起きないが、今回の地震はその下限で起きたとみられる。深い場所が破壊されることで、浅い側にある固着域に一時的によりひずみがたまったとみられる」と指摘する。

 地震の規模から、今回破壊した断層の長さは100キロ程度、震源は1968年の十勝沖地震(M7・9)の北側の滑り域と一部重なるとみられるという。隣接する十勝沖地震と94年の三陸はるか沖地震(M7・6)の震源は、前回の地震から時間がたって再びひずみをため始めている。

 加藤教授は「(規模の大きな地震が起きた場合に気象庁が後発地震への注意を呼びかける)北海道・三陸沖後発地震注意情報の対象地域でもあり、少なくとも1週間、特に2、3日が最も連発しやすい時期なので、同規模かより規模の大きな地震への警戒が必要だ」と話した。【垂水友里香】

毎日新聞

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