袴田さん支援団体が改称 再審請求支援や死刑廃止求める活動継続

2025/12/22 10:15 

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 1966年の一家4人殺害事件で死刑判決を受け再審無罪になった袴田巌さん(89)を、地元・浜松市で支援してきた市民団体が「浜松 冤罪(えんざい)と死刑をなくす市民の会」と名前を変えて活動することになった。同市内で13日に初会合を開き、今後も再審請求事件の支援や死刑廃止などを求めていくことを確認した。

 旧「浜松 袴田巌さんを救う市民の会」は2009年以降、定期的に支援集会を開くなどしてきた。無罪を受けた新たな団体でも、大学推薦入試調査書改ざん・贈収賄事件での旧天竜林業高校の元校長による再審請求をはじめとする再審請求事件の支援や、死刑制度廃止の活動を続けていく。浜松市などの市民ら約50人の会員がいる。

 初会合では、10月末にイタリア・ローマでの国際会議で死刑廃止を訴えた袴田さんの姉秀子さん(92)に同行した、福岡市で1947年に起きた2人殺害事件で無実を訴えながら死刑執行された男性の支援に当たる熊本県の僧侶が同じ会議でスピーチする動画が流された。新団体でも共同代表を務める寺沢暢紘さん(80)は「各地の再審事件支援活動とも連携し、人権を尊重する活動を続けていく」と話している。【照山哲史】

毎日新聞

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