15年前の抗争、殺人容疑などで元組員2人逮捕 元No.2も再逮捕へ
佐賀県伊万里市で2011年、指定暴力団「九州誠道会」(福岡県大牟田市、現・浪川会)系組幹部ら2人が銃撃され死傷した事件で、福岡、佐賀、熊本、長崎の4県警合同捜査本部は28日、対立抗争中だった指定暴力団「道仁会」(福岡県久留米市)系元組員の男性2人を殺人と殺人未遂、銃刀法違反の容疑で逮捕した。道仁会で当時ナンバー2の理事長だった坂本康弘被告(70)=別の殺人罪などで公判中=についても殺人容疑などで逮捕状を取っており、29日にも再逮捕する。捜査関係者への取材で判明した。
捜査関係者によると、元組員2人と坂本被告は実行役の男性組員らと共謀し11年4月5日午後1時10分ごろ、伊万里市の病院の正面出入り口前で拳銃で弾丸4発を発射し、九州誠道会系の男性組幹部(当時57歳)を殺害したほか、一緒にいた男性に重傷を負わせた疑いが持たれている。坂本被告は事件の「指示役」で、元組員のうち1人は実行役を車に乗せて逃走を支援したとみられるという。
事件を巡り、捜査本部は11年7月までに殺人や殺人ほう助などの容疑で道仁会系幹部や組員ら計8人を逮捕したが、うち7人は不起訴処分となった。唯一、殺人罪などで起訴された実行役の組員は12年3月に佐賀地裁で無期懲役判決を受け、12年6月に確定した。
28日に逮捕された元組員2人も、この時に不起訴処分となっていた。刑事手続きでは同一容疑での逮捕は1回までとする「一罪一逮捕一勾留の原則」があるが、新証拠の発見など特別な事情があれば2回目の逮捕も可能という。捜査本部は14年超に及ぶ捜査で、坂本被告と元組員2人が事件に深く関与したとする新たな証言などを入手した模様だ。
対立抗争は、06年の道仁会の会長人事に反発した一部組員が分裂して九州誠道会を結成したことで始まった。坂本被告は、08年9月に大牟田市で九州誠道会幹部を射殺したとして22年11月までに殺人などの容疑で逮捕、起訴されていた。この事件でも捜査当局は「指示役」だったとみているが、坂本被告は今月16日に福岡地裁で開かれた初公判で「すべて違っている」などと述べ、起訴内容を全面否認している。
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