懲役20年判決に妻「私たちの思いが通じた」 伊勢崎3人死亡事故

2026/02/13 17:20 

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 群馬県伊勢崎市の国道でトラックを飲酒運転して車に衝突させ、家族3人を死亡させたなどとして自動車運転処罰法違反(危険運転致死傷)に問われた元トラック運転手、鈴木吾郎被告(71)の裁判員裁判で、前橋地裁は13日、求刑通り懲役20年の判決を言い渡した。被告側は飲酒運転を否定し、過失運転にとどまると主張していた。危険運転を全面的に認めた判決に、遺族は「思いが通じ、ほっとした」と述べた。

 高橋正幸裁判長は判決で、被告がアルコールの影響により正常な運転が困難な状態で事故を起こしたと認定した。これまでの公判では、事故後の車内から焼酎の空き容器2本が食事のゴミと一緒に袋に入った状態で見つかったことが明らかになった。検察側は被告の当時の血中アルコール濃度は基準値の5倍以上と推定されるとしたが、被告は飲酒運転したこと自体を否定していた。

 被告は裁判長に時折目をやりながら判決を聞き、遺族は厳しい表情で被告を見つめていた。遺族の中には判決を聞きながら涙を拭う人もいた。

 事故で亡くなった塚越寛人さん(当時26歳)の妻は、飲酒運転の厳罰化を求めて署名活動を行い、被告に厳罰を科すよう法廷でも意見陳述した。判決後に前橋市内で記者会見した妻は「(懲役20年の)判決を聞いた時、私たちの思いが通じたのだと思いました。やってきたことは間違いではなかった」と述べた。

 起訴状によると、被告は2024年5月6日、アルコールの影響により正常な運転が困難な状態でトラックを走行させ、中央分離帯を乗り越えて対向車線にはみ出して乗用車と衝突。運転していた塚越さんと長男湊斗ちゃん(同2歳)=いずれも前橋市、塚越さんの父正宏さん(同53歳)=同県渋川市=を死亡させ、別の車を運転していた50代女性にも軽傷を負わせたとされる。【加藤栄、福田智沙】

毎日新聞

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