従業員の11.9%、過去1年にカスハラ経験 東京都が実態調査
東京都はカスタマーハラスメントについての実態調査を実施した結果、従業員の11・9%が過去1年に「被害に遭った」と回答していたことを明らかにした。うち、具体的には「継続的な、執拗(しつよう)な言動」が6割強で最多だった。
都産業労働局によると、調査は2025年10月に実施。企業調査は、常勤が30人以上の1万社と2人以上30人未満の1万社の計2万社を対象にし、従業員調査は、30人以上の企業2万人と2人以上30人未満の企業1万人の計3万人を対象にした。有効回答数は企業対象が4727社、従業員対象が3817人だった。
従業員にカスハラの被害に遭ったかを尋ねたところ、11・9%が「被害に遭った」とし、29・0%が「被害に遭ったことはないが、見聞きしたことはある」と回答した。
被害に遭った従業員に内容(複数回答可)を聞いたところ、「継続的な、執拗な言動」が61・6%と最も高く、「威圧的な言動」55・0%、脅迫や中傷、侮辱、暴言などの「精神的な攻撃」が45・0%、居座りや長電話などの「拘束的な言動」24・3%と続いた。
また、カスハラ被害に遭った場面(同)は、電話・メールが69・5%と最も多く、接客などの対面が47・9%、営業先などへの訪問が6・8%だった。
企業にカスハラによる損害や被害の内容(同)を尋ねたところ、「従業員の仕事への意欲・やりがいの低下」が77・0%と最多で、「通常業務遂行への悪影響」65・1%、「離職」15・5%、「風評被害・信頼失墜」13・1%の順に多かった。
一方、カスハラについて、従業員の88・4%が「言葉も意味も知っていた」と回答。防止対策に取り組んでいる企業も38・5%に上ったが、60・1%は取り組んでいないとした。
取り組んでいない企業に理由を尋ねたところ、「正当なクレームとの判断の難しさ」が29・6%と最も多く、「ノウハウ不足」23・8%、「発生状況の把握が困難」16・7%と続いた。
同局の担当者は「カスハラはさまざまな場面で起こりうる身近なトラブルだ。調査を参考に啓発活動や対策を講じていきたい」と話している。【柳澤一男】
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