重度障害者を2時間半放置しパチンコ ヘルパーを虐待認定 京都

2026/08/19 11:31 

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 京都市で今年2月、重度心身障害がある1人暮らしの男性を介助していた男性ヘルパーが、パチンコをするため、約2時間半にわたって男性の自宅を抜け出していたことが19日、分かった。市は4月、障害者虐待防止法に基づき虐待と認定。「命に関わる問題」として、ヘルパーが勤める訪問介護事業所に再発防止策などの改善も求めた。

 ◇ヘルパー「『当たり』が出たので…」

 市によると、男性は自力で歩いたり、自分の考えを言葉にしたりするのが難しく、介助を受けている。2月下旬、男性が1人で自宅を出て、近くの道路をはうように横断しようとしているのを通行人が発見。通報を受けて駆けつけた警察官に路上で保護された。

 この間、ヘルパーは男性を放置したまま自宅を「中抜け」し、パチンコをしていたという。約2時間半後に戻ったが男性はおらず、保護事実を伝える警察官の連絡メモを玄関で見つけた。ヘルパーは警察官に依頼し、男性を自宅まで送り届けてもらったが、事業所や家族に報告しなかった。

 後日、男性を介助している別の訪問介護事業所のヘルパーがこの連絡メモを自宅内で見つけ、男性の家族に連絡。家族が警察官にも事実関係を確認し、ヘルパーが勤める事業所や市に伝えた。

 ヘルパーは男性の自宅を介助で訪れる直前までパチンコをしていたといい、市などの聞き取りに「『当たり』が出たので席を確保したまま男性の家に行き、すぐにタクシーでパチンコ店に戻った。隠せると思った」などと説明。また「過去にも(同じことが)あったかもしれない」とも話しているという。

 ◇「ネグレクト」に該当

 市はヘルパーの行為が障害者虐待防止法の「ネグレクト(放棄・放置)」に該当し、男性を強い不安に陥れたことについても「心理的虐待」にあたると認定。事業所に対し、研修の徹底など再発防止を求めた。その後、このヘルパーは退職したという。

 ヘルパーの「中抜け」が虐待認定されたのは市で初めてで、極めて珍しいケース。市障害保健福祉推進室は「2時間半もの放置は命に関わる問題だ。再発防止を徹底してほしい」としている。【久保聡】

毎日新聞

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