甲子園でサングラス姿が増えた理由 選手、監督、審判も… センバツ

2025/03/25 09:00 

 開催中の選抜高校野球大会で、試合中にサングラスを着用する選手や監督、審判が増えている。日に日に暖かさを増し、春の陽光が差し込む阪神甲子園球場(兵庫県西宮市)で、サングラスは新たな必須アイテムとなるかもしれない。

 ◇「目の保護は大事」

 創部3年目で初出場のエナジックスポーツ(沖縄)。神谷嘉宗監督(69)は初戦の21日、サングラスをしてベンチから戦況を見守った。

 22日の聖光学院(福島)―常葉大菊川(静岡)の1回戦では、常葉大菊川の小川優人(ひろと)中堅手(2年)と児玉一琉(いちる)右翼手(3年)に加えて、二塁と三塁の塁審もサングラス姿でグラウンドに立った。

 サングラス姿がなぜ増えているのか。背景にはルールの見直しがある。

 日本高校野球連盟は2025年から高校野球用具の使用制限を変更し、サングラスをこれまでの許可制から申し出制とした。

 従来は目の疾病や陽光を和らげるための使用を想定してきたが、紫外線から目を保護する目的から、脚を守るレッグガードや肘を守るエルボーガードなどと同じ取り扱いとした。

 一般的にはファッションアイテムというイメージが強かったサングラスだが、近年は紫外線による目の健康被害を軽減するための道具として浸透しつつある。

 警察庁は2024年4月、全国の警察に暑さ対策を推進するよう通知し、屋外で活動する警察官にもサングラスの着用が広まっている。

 エナジックスポーツの神谷監督は「日差しが強いし、目の保護は大事。選手や指導者の安全面を考えて、いろいろ進むと良いですね」と語る。【林大樹、長宗拓弥】

毎日新聞

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