オリックス・宮城大弥、昨季の鬱憤晴らす快投 エース「18」背負い

2025/03/28 21:25 

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 ◇○オリックス3―2楽天●(28日・京セラドーム大阪)

 相手打線を制圧し、チームを活気づける。これがオリックスの背番号「18」と言わんばかりの投球を宮城大弥が見せた。

 2年連続の開幕マウンド。立ち上がりはボールが先行したが、先頭打者を3ボール1ストライクから二ゴロに打ち取った。2死からは三遊間の強烈なゴロを三塁手の宗佑磨が好捕し、波に乗った。

 150キロ台の直球から80キロ台の変化球まで緩急自在の投球で走者を許さないまま迎えた六回2死はフルカウント。本拠地の大観衆から後押しの拍手が湧き起こる中、内角の直球で見逃し三振を取ると、球場は安堵(あんど)に包まれた。

 八回先頭に内野安打を浴びて大記録達成こそならなかった。だが、逆襲への思いは左腕に存分に込めた。山本由伸の米大リーグ移籍に伴い、投手陣の柱を担った昨季は防御率1点台ながら7勝9敗。けがに加え、シーズン最終登板では雨天コールドの不運に見舞われて規定投球回にわずかに届かず涙をのんだ。

 今季はこれまでの背番号「13」から、かつて岸田護新監督も付けたエースナンバーの18番を山本から譲り受けた。「いろいろな先輩方が付けてきた番号ですけど、負けないように頑張りたい。勝ちにこだわりたい」と臨んだ開幕戦。オープン戦最下位に沈んだチームへの懸念を吹き飛ばす快投を見せたエースの背中は大きかった。【皆川真仁】

毎日新聞

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