「もっと」 王子の新人・柴崎が2日連続豪快アーチ 都市対抗野球

2025/09/06 23:12 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 ◇第96回都市対抗野球大会準々決勝(6日・東京ドーム)

 ◇○春日井市・王子9―1千葉市・JFE東日本●

 新人とは思えない活躍ぶりである。春日井市・柴崎聖人が2戦連発となる豪快なアーチを描いてドームを沸かせた。

 7点リードの六回だった。1死一塁から左打席に入り、浮いた変化球を捉えた。右手でバットを高く掲げて走り出し、打球は右中間席の上段へと吸い込まれた。前日の2回戦に続く一発に「いい形でボールに入っていけている」と手応えを語った。

 岐阜第一高から進んだ大阪経済大では、走攻守三拍子そろい、関西六大学リーグ史上15人目の通算100安打を達成した。プロ注目選手だったが、ドラフトでの指名はなかった。

 今春から社会人に進むと、長打力が一気に開花した。大学時代は肉体強化を打撃に生かし切れなかった。王子では同じ左打者の先輩で、2度の首位打者に輝いた吉岡郁哉から左手の使い方を学んだ。ボールに対してのバットの入れ方など練習し、飛距離が伸びたという。

 1年目にして中軸を担う機会も多く、湯浅貴博監督は「初めての全国でこれだけの力を発揮できるのは素晴らしい」と称賛する。柴崎は「将来的にはプロが目標。走攻守でもっと躍動したい」。規格外の23歳がチームの勢いを加速させている。【角田直哉】

毎日新聞

スポーツ

スポーツ一覧>