日産、商用バン「AD」の生産終了へ ホンダとの統合にらみ合理化

2025/01/21 18:45 

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 日産自動車が商用バン「AD」の生産を終了する方針を決めた。日産と経営統合に向けて協議中のホンダは、人員削減や生産能力削減による日産の業績回復を統合の条件としており、今回の生産体制の縮小は経営合理化策の一環とみられる。

 ADの生産は子会社「日産車体」の湘南工場(神奈川県平塚市)が担っている。ADと商用車「NV200バネット」を生産しており、生産能力は年15万台。

 日産は今月に入り、ADの生産を終了する方針を取引先に通知した。日産は「生産終了が即、人員削減を意味するものではない」と説明している。

 日産は中国や北米の販売が苦戦し、2024年9月中間連結決算は営業利益が前年同期比9割減となるなど業績が急速に悪化。約13万人の従業員のうち9000人の人員削減と生産能力の2割減を打ち出している。

 関係者によると、人員削減の対象は6700人程度が生産部門で、残りが事務系の部門になると想定されている。【秋丸生帆】

毎日新聞

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