欧州中央銀行、主要政策金利を0.25%引き下げ 4会合連続

2025/01/30 22:30 

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 欧州中央銀行(ECB)は30日、定例理事会を開き、主要政策金利を0・25%引き下げることを決めた。利下げは4会合連続。高関税政策を唱えるトランプ米大統領就任で欧州経済が混乱する懸念もある中、景気の下支えを優先する。

 ECBは、市場が注目する指標である民間銀行が資金を預ける際の中銀預金金利を3%から2・75%へ、民間銀行が資金を借り入れる際の主要金利を3・15%から2・9%へと、それぞれ0・25%ずつ引き下げた。

 20日に大統領に就任したトランプ氏は、すでにEUへ追加関税を課す可能性があると言及している。早くも欧州経済の先行きに不透明感が漂っており、連続利下げを後押しした可能性がある。

 一方、欧州連合(EU)統計局によると、2024年12月のユーロ圏20カ国の消費者物価指数上昇率は前年同月比2・4%と3カ月連続で上昇している。ただ、変動の激しいエネルギーや食品などを抜いた上昇率は2・7%と、3カ月連続で横ばいとなっており、連続で利下げしてもインフレ再燃のリスクは低いと判断したとみられる。【ブリュッセル岡大介】

毎日新聞

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