元米財務長官「危険で有害。私なら辞任している」 関税引き上げ批判

2025/04/04 09:51 

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 サマーズ元米財務長官は3日、トランプ氏が発表した大規模な関税引き上げについて「これほど分析に基づかない危険で有害な経済政策を打ち出したとしたら、いかなる政権であれ、私は抗議して辞任していただろう」と表明した。X(ツイッター)に投稿した。

 サマーズ氏は「トランプ政権が関税データを使わずに相互関税を計算したことが明らかになった」と指摘し、トランプ政権が発表した「相互関税」の税率算出のずさんさを批判。「生物学にとっての(神が万物を創造したとする)創造論、天文学にとっての占星術、ワクチン科学にとってのロバート・ケネディ・ジュニア(ワクチン懐疑派の厚生長官)の思想のようなものだ」として、相互関税の根拠が、まともな経済学からかけ離れた代物だとこき下ろした。

 さらに「たとえ保護主義的な経済政策に信頼を寄せる人がいたとしても、トランプ大統領の関税政策は、ほとんど意味をなさない」とし、サマーズ氏が嫌う保護主義の体裁すらなしていないと断じた。

 サマーズ氏はクリントン政権で財務長官を務め、ハーバード大学学長などを歴任。自由貿易を推進する立場で、バイデン前政権の対中強硬策も批判的に論じていた。

 トランプ政権が2日発表した相互関税の税率を巡っては、2024年の米国の各国に対する「貿易赤字額」を、その国からの「輸入額」で割った数字に100を掛けただけの極めてずさんな算出方法だったとの見方が広がっている。

 ラトニック商務長官は3日、米メディアのインタビューで相互関税について「公正な貿易の秩序を取り戻すものだ」と意義を強調。ベッセント財務長官も2日のインタビューで「報復関税をしないように」と呼び掛け、相互関税を支持する考えを示している。【ワシントン大久保渉】

毎日新聞

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