鈴木新農相、米価高騰での備蓄米放出はせず 前政権と異なる認識
鈴木憲和農相は22日の就任記者会見で、今後の政府備蓄米の放出方針について、米価高騰を理由に実施する考えはないとの認識を示した。石破茂前首相はコメ5キロの平均価格について「3000円台でなければならない」と価格に着目し、入札から随意契約に変更して安値での放出に踏み切った経緯がある。鈴木氏は石破前政権と異なり、政府が米価抑制のために市場介入した手法に否定的な見解を示した。
鈴木氏は「農林水産省が価格にコミットすることは、政府の立場もあってすべきではない。価格はマーケットの中で決まるべきもの」と強調。小泉進次郎前農相は5キロ2000円程度と発言して随意契約で放出したが、今後は「足りない時はしっかりと出す、量が足りている時は出さない。これが基本だ」と述べた。米価が高くても供給量が十分と判断した場合は、今後放出しない可能性がある。
鈴木氏は米価高騰を沈静化させるために放出すると、「生産者から見れば、米価が暴落した時は備蓄用として多く吸収(買い入れ)してくれとなる。これがフェアな行政と考えるので、(価格高騰での放出は)考えない」と述べた。
ただ鈴木氏はコメ不足が生じていた2024年11月まで1年ほど副農相を務めていたため、当時機動的な放出ができなかったことについては「自分自身の対応も含めて反省している」とも釈明した。
また石破政権でかじを切ったコメの増産方針にも慎重な見方を示した。小泉前農相は「需要に応じた増産」に転換すると発言したが、鈴木氏は「増産」の言葉を避け、「需要に応じた生産、これが何よりも原則で基本だ」と繰り返した。
25年産の主食用米はコメ不足を受けて増産する見通しだが、26年以降は供給過剰で米価が暴落しないよう需要量に応じて減産になることもやむを得ないとの認識も示した。ただ消費者から米価が高いとの声もあるため、足元の物価高対策でおこめ券の配布なども検討する考えを明らかにした。【中津川甫】
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