第1子、18歳までかかる費用は…2170万円 国立成育研調査

2025/10/23 07:30 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 第1子を18歳まで育てるのに約2170万円の費用がかかることが、国立成育医療研究センターが実施した調査で明らかになった。内閣府が2009年に実施した同種の調査から微増し、生活費の割合が増していた。

 調査は24年11月、調査会社の登録モニターで第1子が0~18歳の母親を対象に実施した。4166人の有効回答から費用を算出した。

 その結果、0~18歳の18年間の子育て費用は2172万7154円で、貯金や保険を含むと2570万1956円だった。

 中学3年までは1632万3898円。内閣府の09年調査の1613万3974円より20万円ほど増えていた。

 内訳を見ると、24年は生活費が高く、医療費や保育費は低かった。物価上昇や携帯・通信費の利用が生活費を押し上げる一方、国や自治体の施策で医療費などが抑えられたとみられる。

 年齢別にみると(貯金や保険を含む)、未就学児は年89万~110万円で推移、小学生では114万~131万円、中学生では156万~191万円、高校生では181万~231万円だった。

 国立成育医療研究センターの担当者は「世帯収入ごとの子育て費用を比較した結果からは、収入によらず高校生の生活費は年70万~100万円だった。収入が低い世帯ほど割合が高くなっている傾向がある」と分析。データに基づいた子育て世帯への経済的な支援のあり方を検討すべきだとした。

 調査結果は10月、日本公衆衛生誌に掲載された。【渡辺諒】

毎日新聞

経済

経済一覧>

写真ニュース