熊本のTSMC第2工場が本格着工 27年末の操業開始目指す

2025/10/24 18:26 

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 半導体受託生産の世界大手「台湾積体電路製造」(TSMC)の熊本工場運営子会社「JASM」は24日、熊本第2工場が立地する熊本県菊陽町と立地協定を締結した。第1工場より高性能な回路線幅6ナノメートル(ナノは10億分の1)の半導体も製造する計画で、人工知能(AI)などへの活用が見込まれる。2027年末の操業開始を目指す。

 第2工場が24日に本格着工されたことも明らかにされた。建築面積約6万9000平方メートルで、第1工場(同約6万平方メートル)の東隣に整備。投資額は第1工場の約86億ドル(約1兆3000億円)を上回る約139億ドル(約2兆1000億円)で、このうち7320億円を国が補助する。従業員数は第1工場と同じ1700人を見込む。

 第2工場を巡っては、TSMCは着工時期を当初予定の25年3月から25年内に延期。6月には、同社トップから周辺の交通渋滞を懸念する発言も出たが、今月16日の決算説明会で、工場建設が既に始まっていることを明らかにしていた。

 吉本孝寿・菊陽町長らと熊本県庁で協定締結式に臨んだJASMの堀田祐一社長は「熊本県が半導体産業の集積地としてさらなる発展を遂げるため、一翼を担うべく全力を尽くす」と述べた。【野呂賢治】

毎日新聞

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