米中貿易協議 「首脳協議への枠組み作りは成功」 米財務長官が評価

2025/10/26 20:51 

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 米国と中国は26日、マレーシアで開いていた閣僚級の貿易協議を終えた。ロイター通信によると、米国のベッセント財務長官は協議後「首脳協議に向けての枠組み作りは成功した」と述べた。今回の閣僚級協議の成果を踏まえ、トランプ米大統領と中国の習近平国家主席は30日に韓国で首脳会談を行う予定で、米中関係の緊張緩和を図る。

 ベッセント氏によると、今回の協議では中国のレアアース(希土類)の輸出規制や米国産農産物の輸入拡大、合成麻薬フェンタニル対策、中国系動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」など幅広い分野について「実質的」な議論ができたという。ただ、詳細は説明しなかった。

 また、11月10日に期限を迎えるお互いへの追加関税の一部停止措置について、トランプ米大統領の決定次第で延長する可能性があると述べた。

 ロイターによるとトランプ氏は26日、中国との貿易関係の課題について「合意できると思う」と記者団に述べ、先行きに楽観的な見透しを示した。

 中国側からは何立峰副首相らが参加。中国国営新華社通信によると、中国側から協議に参加した李成鋼国際貿易交渉代表は「中米双方は深く率直な議論を行った」と述べた。その上で輸出規制や関税、フェンタニル問題などの課題について「適切に処理するいくつかの案を議論し、初期の合意を形作った」と述べ、ある程度の共通認識に達したとの見方を示した。【北京・松倉佑輔】

毎日新聞

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