アラスカLNG事業、米石油大手からのガス調達で事前合意と発表

2026/01/24 08:30 

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 トランプ米大統領が肝いりで進めるアラスカ州の液化天然ガス(LNG)事業に関し、計画を主導する米エネルギー企業グレンファーンは23日、米石油大手エクソンモービルなどから天然ガスを買い取るための事前合意を結んだと発表した。ただ、供給量や価格などは未公表で、計画を実行に移すための最終投資決定(FID)も下していない。関心を寄せる日本企業は状況を注視する姿勢を崩していない。

 アラスカLNGプロジェクトは、北極海に面するアラスカ州ノーススロープ郡で産出される天然ガスを南部のキナイ半島郡ニキスキの港まで807マイル(約1300キロ)のパイプラインを建設し、液化した上で日本やアジア地域に輸出する計画。日本の年間輸入量の約3割に当たる年間最大2000万トンのLNG生産を見込んでいる。

 グレンファーンは、エクソンのほかに米ヒルコープからも供給を受ける事前合意を結んだと発表。独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)によると、両社はノーススロープ郡にあるプロドーベイ油田の権益を計約63%保有している。原油の生産時に排出される随伴ガスをグレンファーンが買い取ることができなければ、そもそも計画で輸出するガスを用意できないため、権益を持つ石油会社などとの交渉が焦点の一つになっていた。

 一方で、ガスの供給量や買い取り価格、期間などの条件面は公表されていない。JOGMECエネルギー事業本部の原田大輔・調査部長は「輸出開始予定はまだ先なので、時期が近づけば具体化されていくのではないか」と話した。

 アラスカLNGプロジェクトには、日本の火力発電最大手JERAとガス大手の東京ガスは昨年、調達に関心を示す意向表明書(LoI)をグレンファーンと結んだ。両社は今後も状況を注視していく見通し。【中島昭浩】

毎日新聞

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