ハマスが人質女性3人解放 2023年にイスラエルと一時休戦以来、初

2025/01/20 00:22 

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 パレスチナ自治区ガザ地区のイスラム組織ハマスは19日夕(日本時間20日未明)、2023年10月の越境攻撃で拉致した人質の女性3人を解放した。イスラエルメディアなどが伝えた。ハマスが人質を解放したのは23年11~12月の一時休戦時以来。

 ガザ地区では19日午前、予定より約3時間遅れで停戦の「第1段階」が発効した。解放された人質は国際赤十字(ICRC)を通じてイスラエル軍に引き渡された。

 3人はいずれも自力で歩行できる状態で、軍に対し「ありがとう」と感謝を伝えたという。イスラエル首相府は「人質全員を帰還させることを約束する」と声明を出した。

 ロイター通信によると、バイデン米大統領も19日にテレビ演説し「この日、ガザで銃声がやんだ」と停戦の発効を歓迎した。

 ハマスは42日間の戦闘休止期間中、段階的に人質計33人を解放する見通し。引き換えに、イスラエルも拘束中のパレスチナ人を釈放することで合意している。

 ハマス軍事部門の報道官は、停戦合意の順守を約束する一方、「イスラエルによる違反があれば、そのプロセスを脅かし、人質の命を危険にさらすことになる」と述べた。

 ハマスは越境攻撃で人質約250人をガザ地区に連れ去った。このうち105人は前回の休戦時にハマスが解放。イスラエル軍も軍事作戦で一部を救出したが、いまも約100人が拘束されている。

 停戦の第1段階では、恒久的な停戦に向けた交渉も始まる見通し。このまま停戦合意を双方が順守し、イスラエル軍の撤退に向けた交渉がまとまるかが焦点となる。【カイロ金子淳】

毎日新聞

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