トランプ氏がサウジ皇太子と電話協議 第2次政権で初の首脳協議か

2025/01/23 16:22 

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 サウジアラビアの国営サウジ通信は23日、実権を握るムハンマド皇太子兼首相が米国のトランプ大統領と電話協議したと伝えた。20日に就任したトランプ氏による外国首脳との初の電話協議だとみられる。ムハンマド氏は米国に対し、トランプ政権が続く今後4年間に総額6000億ドル(約94兆円)規模の投資や貿易を行う意向を示した。

 サウジはアラブの中心的な地域大国で、イスラム教の2大聖地も擁する。トランプ氏は、イスラエルとサウジの国交正常化を目指し、関係を重視している。

 サウジ通信によると、両首脳は中東の平和と安全保障、安定を促進するための連携策を協議した。ムハンマド氏は「トランプ政権の改革を通じて、前例のない経済的繁栄と機会が作り出される可能性があり、サウジも投資などで参画したい」と伝えた。トランプ氏も両国の国益のために協力する考えを伝えた。

 トランプ氏は22日、サウジと対立するイエメンの親イラン武装組織フーシ派を「外国テロ組織」に再指定する方針を決めた。ムハンマド氏との電話協議でも「テロとの戦いで連携を強化する方策」について議論したという。

 トランプ氏は第1次政権発足後、最初の訪問国にサウジを選んだ。今月20日に当時を振り返って「サウジが4500億ドル規模の米国製品を買うことに同意したからだ」と述べていた。【ワシントン秋山信一】

毎日新聞

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