ハマス、人質の民間人女性ら3人解放 停戦後計10人に タイ人5人も

2025/01/30 20:23 

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 パレスチナ自治区ガザ地区のイスラム組織ハマスは30日、人質として拘束していたイスラエル人の民間人の女性(29)ら3人を解放し、赤十字国際委員会(ICRC)に引き渡した。中東の衛星テレビ「アルジャジーラ」などが報じた。イスラエル軍との停戦が発効した19日以降、ハマスによる人質解放は3回目で、解放したイスラエル人は計10人となった。

 ハマスは30日、ほかにタイ人の人質5人も解放した。イスラエルは引き換えに拘束中のパレスチナ人110人を釈放する。

 イスラエル人の人質3人のうち、女性兵士はガザ地区北部ジャバリア、残る2人は南部ハンユニスにあるハマスの前最高指導者、シンワル氏(昨年10月にイスラエル軍が殺害)の旧自宅近くで解放された。ハンユニスでは多数の住民らが殺到し、引き渡し作業が難航した。

 民間人の女性は、ハマスと連携する過激派組織「イスラム聖戦」に拘束されていた。イスラエルは25日に解放するよう要請していたが実現せず、「停戦合意違反」だと反発。同日にも予定されていたガザ北部への住民の帰還を先延ばしにした。ハマスやイスラム聖戦はその後、30日にこの女性ら3人を解放することに同意し、住民の帰還は27日に認められた。

 19日に発効した42日間の停戦では、ハマスが人質計33人を解放し、イスラエルが拘束中のパレスチナ人約1900人を釈放することで合意している。次回は2月1日に人質3人が解放される見通し。【カイロ金子淳】

毎日新聞

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