イラン外相「核保有の考えない」トランプ氏の「最大限の圧力」に反発

2025/02/05 21:57 

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 トランプ米政権が4日、核開発疑惑のあるイランに対する「最大限の圧力」政策の復活を決めたことを受け、イラン側は反発している。アラグチ外相は5日、「(圧力政策は)すでに失敗が証明されている。復活は(米国の)敗北につながるだけだ」と訴えた。その上で、イランには核兵器保有の考えはないと改めて強調し、対話による緊張緩和を目指す意向をにじませた。現地メディアが報じた。

 報道によると、アラグチ氏は「イランの核保有を防ぐのが主眼ならば、簡単に達成できる」と述べ、最高指導者ハメネイ師が核兵器の保有を禁じる宗教令(ファトワ)を出していると指摘した。イランでは昨年7月、欧米との対話路線を掲げるペゼシュキアン大統領が就任しており、交渉による事態打開を目指す。

 トランプ氏は産油国イランの原油輸出をゼロにしたい考えだ。だが、イランは中国などとの関係を利用して原油の輸出を続け、制裁の「無効化」を進めてきた。今年1月にはロシアと「包括的戦略パートナーシップ条約」を締結し、貿易やエネルギー開発などでの協力拡大を目指している。【カイロ金子淳】

毎日新聞

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