フリーランス新法を受け、公取委が企業調査 契約巡る問題把握が狙い

2025/02/05 21:35 

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 フリーランス新法の施行を受けて、公正取引委員会は5日、フリーランスと取引のある企業約3万社を対象とする調査に着手したと発表した。契約などを巡る問題を把握し、新法に基づく取り締まりにつなげる。

 企業や団体と雇用関係にないフリーランスに対する「不当な報酬の減額」や「買いたたき」などの行為を禁じる新法は、2024年11月に施行された。公取委によると、今回の調査は、施行前に行った調査で特に問題事例が多かった業種を中心に行う。具体的には、建設業▽情報通信業▽運輸業▽卸・小売業▽学術研究▽専門・技術サービス業――などが該当するという。

 5日から書面を発送し、違反の有無についてウェブで回答を求める。違反の恐れがあると判断した場合、厳密に調べた上で勧告といった行政指導をし、従わなければ命令などの行政処分に移る。回答拒否や虚偽回答があった場合は新法に基づき、罰金などが科されるという。

 一方、公取委はフリーランス側からの被害申告も受け付けており、藤本哲也事務総長は5日の定例記者会見で「秘密は厳守するので申し出てほしい」と呼びかけた。【渡辺暢】

毎日新聞

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