ホンダ・日産の経営統合、破談の公算 日産子会社化案で協議継続困難

2025/02/05 17:57 

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 ホンダと日産自動車の経営統合に向けた協議をめぐり、ホンダが日産の株式を取得し、子会社化する案を打診していることが明らかになった。業績不振の日産の事業再生計画の策定が遅れているため、ホンダが経営を主導し、立て直しを急ぎたい考え。ただ、日産側の反発は強く、統合協議自体が破談になる公算が大きい。

 ホンダと日産は昨年12月、2026年8月をめどにした経営統合を目指して協議を始めることで合意。両社は新たに持ち株会社を設置し、傘下にそれぞれの会社が入る形での経営統合を目指すと発表していた。

 しかし、統合の前提となる、日産の1月末が予定だった事業再生計画のとりまとめは遅れている。

 そのためホンダは、持ち株会社設立に代わる案として、日産に対し子会社化する案を打診した。ホンダ主導で日産のリストラなどの経営改革を進め、統合を加速させる狙いがあった。

 ただ日産は、今回の統合について「対等の関係」を強調してきた経緯がある。社内からは強い反発が起きており、協議をこのまま継続することは困難な状況で、破談になる公算が大きい。

 両社は当初、1月末をめどに統合協議をさらに進めるなど、協議の方向性を判断する方針だったが、2月中旬に先延ばしにすると発表していた。【秋丸生帆、福富智】

毎日新聞

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