「子どもの5人に1人が近親者や友人失う」 侵攻3年のウクライナ
子どもの5人に1人は近親者か友人を失った--。
2022年2月24日に始まったロシアによる侵攻で、ウクライナの子どもたちが甚大な被害を受けていると国連児童基金(ユニセフ)が訴えている。21日のユニセフの発表によると、死傷した18歳未満の子どもたちは国連が確認できただけでも2523人に上ったが、実際はさらに多いという。戦争が子どもの健康や教育に悪影響を及ぼしているとして、支援を呼びかけている。
侵攻後、民間の死傷者は増えている。国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)によると、25年1月末時点で民間人の死者(子ども含む)は1万2605人、負傷者は2万9178人。24年は前線での戦闘が再び激化し、死傷者が23年と比べて約3割増えたという。
こうした中、子どもの犠牲も相次いでいる。
ユニセフによると24年の子どもの死傷者数は23年から57%増加した。25年1月末時点での子どもの死者は累計669人、負傷者は1854人に上った。毎週平均16人の子どもが死傷していることになるという。
過去3年間で1600以上の学校と790近くの保健医療施設が損傷し、学習への影響も出ている。約4割の子どもがオンラインの遠隔授業のみか、対面と遠隔を組み合わせた授業で学んでいるが、学習の遅れが見られるという。
ウクライナの出生率は侵攻開始前の21年と比較して35%低下した。過去3年でウクライナの子どもの3分の1近くが国外に流出しているという。
また、戦時下の過酷な体験で、心的外傷後ストレス障害(PTSD)やうつといった精神疾患にかかるリスクが高まっているという。
ユニセフは、ウクライナ国内や国外に逃れた子どもへの支援を呼びかけている。キャサリン・ラッセル事務局長は「(戦争は)子どもに計り知れない恐怖と苦痛をもたらし、生活のあらゆる側面を破壊している。ウクライナの子どもたちには、なによりも持続的な平和が必要だ。そうでないと自らの可能性を実現する機会を持てない」とコメントしている。【岡田英】
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