ミャンマーでM7.7 軍事政権、死者144人と発表 負傷者732人

2025/03/28 23:53 

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 米地質調査所(USGS)によると、ミャンマー中部で28日午後0時50分(日本時間午後3時20分)ごろ、マグニチュード(M)7・7の地震があった。ミャンマーの軍事政権は死者が144人に上ると明らかにした。隣国タイでも強い揺れで建設中の高層ビルが倒壊するなどして、8人が死亡したほか、約100人が行方不明になっている。

 震源はミャンマー第2の都市マンダレーから約17キロ、震源の深さは10キロ。約12分後にもM6・4の揺れが発生し、その後も余震が続いているという。

 ミャンマーの軍事政権は、首都ネピドーやマンダレーなど六つの地域に非常事態宣言を発令。国軍のミンアウンフライン最高司令官は28日夜、少なくとも144人が死亡し、732人が負傷したと明らかにした。被害はさらに増えるとみられ、国際社会に支援を呼びかけた。民主派などとの武力衝突で軍政の統治能力が低下しており、被害の全容把握は難航しそうだ。

 一方、タイの首都バンコクでも強い揺れが感じられ、多くの市民が建物の外に避難した。地元メディアによると、建設中だった34階建ての高層ビルが倒壊。作業員ら7人が死亡し、約100人が行方不明になっている。別の高層ビルの建設現場でも、作業中のクレーンから作業員1人が落下し、死亡したという。

 中国国営中央テレビは地元当局の情報として、ミャンマーと国境を接する雲南省瑞麗市でビルから落下物があり複数人が負傷したと報じた。多数の家屋損壊も確認されており、地元当局が救援隊を組織して対応に当たっている。

 日本外務省領事局によると、在留邦人数はミャンマーが約2000人(現時点)、タイが約7万人(2024年10月時点)。両国で日本人がけがをしたという情報はないという。【武内彩(バンコク)、国本愛】

毎日新聞

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