台湾の頼清徳総統 トランプ関税に報復せず 対米投資拡大図る

2025/04/07 10:20 

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 台湾の頼清徳総統は6日夜、米国が発表した「相互関税」について住民向けのビデオメッセージを発表し、報復関税で対抗する計画はないと明らかにした。

 頼氏によると、対米貿易黒字縮小のため、米国産の農業や工業、天然ガスや軍備品などの購入計画を進める。また既に発表されている、台湾積体電路製造(TSMC)による1000億ドル(約14兆5000億円)の追加投資に加え、電子・情報通信などの各分野での投資を増やして、米国との経済協力を緊密化させるとした。米国と相互の「ゼロ関税」から交渉を開始させてもよいと述べた。

 頼氏は台湾の対米輸出額は輸出全体の約23%にとどまり、それも競争力のある通信関係の産品が6割以上を占めるとして台湾経済の力強さを強調。「適切な対応策を取れば、衝撃を小さくできる。慌てないでほしい」と呼びかけた。

 米国は台湾には32%の「相互関税」をかけるとしている。【台北・林哲平】

毎日新聞

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