トランプ関税「軌道修正する必要」 投資家やマスク氏ら支持者が訴え

2025/04/08 06:46 

 貿易赤字の大きい国を標的にしたトランプ米政権による「相互関税」の発動を9日に控え、トランプ大統領の支持者たちから翻意や慎重な対応を求める声が相次いでいる。

 「大統領のアドバイザーたちは、9日までに自分たちの誤りを認め、間違った計算に基づいて大統領が大きな間違いを犯す前に軌道修正する必要がある」。昨年の大統領選でトランプ氏を支持した著名投資家のビル・アックマン氏は7日、X(ツイッター)で警告した。前日には追加関税の発動は「経済の核戦争」に等しいと例え、「米国は自ら招いた経済の核の冬に向かっており、我々は身構えなければならない」と記した。

 アックマン氏は過去の大統領選では民主党候補に献金してきたが、バイデン前政権の「反ユダヤ主義」への対応やDEI(多様性、公平性、包摂性)政策への不満からトランプ氏支持に転じていた。

 政権で要職を務める実業家イーロン・マスク氏も、1976年にノーベル賞を受賞した米経済学者の故ミルトン・フリードマンが、自由市場と障壁のない貿易が消費者に利益をもたらすと語る映像をXに投稿。マスク氏は、米欧間の関税が将来的にゼロとなることが望ましいと主張している。【ニューヨーク八田浩輔】

毎日新聞

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