次世代ICBM「火星20」開発へ 金正恩氏がエンジン試験を視察

2025/09/09 07:57 

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 北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記は8日、ミサイル総局が実施した大出力の固体燃料エンジンの地上噴射試験を視察した。国営の朝鮮中央通信が9日、報じた。次世代の大陸間弾道ミサイル(ICBM)「火星20」に使うエンジンだとしており、朝鮮中央通信は今回が「エンジンの開発工程での最後の試験となる」と伝えた。

 北朝鮮は2024年10月、新型のICBM「火星19」を発射した。火星19は飛行距離が1万5000キロを超えるとされ、米本土全域を射程に収めると推定されている。火星20に導入される炭素繊維複合材料はミサイルのさらなる軽量化につながり、北朝鮮は射程の延長や弾頭重量の増加を図っている模様だ。

 朝鮮中央通信は、エンジンとみられる物体から火炎が噴射される様子を撮影した写真を公開。金氏は視察の際、このエンジンの開発が「核戦略武力の拡大・強化の面で重大な変化を予告している」と述べた。

 金氏は今月1日にも、火星20のエンジンに用いる炭素繊維複合材料を開発する研究所を視察している。【ソウル福岡静哉】

毎日新聞

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